みなさんおはようございます。

 

 

現代の図面はキャドで描きます。

昔ならトレーシングペーパーの図面用紙にシャーペンの芯の濃さを変えながら、一本一本、定規を使って線を描いたものです。

昔の図面には個性が表現できて味がありました。

建築は何が何でも細かく計算し、細かく線を描けばいいというものではないんです。

 

大工の世界には「一分(いちぶ)や二分(にぶ)は芸者の花」という言葉があります。

一尺は約30.3センチ。

その十分の一が一寸(3.3センチ)

一寸の十分の一が一分(いちぶ)=約3ミリ。

 

柱や梁のような大きな木材の寸法を決めるときは一分一厘にこだわっても意味はないんです。

木のほうが都合をつけてくれるのだから、木に任せたほうがいいという事。

そんなに細かいところにこだわる暇があったら、もっと大事なところに頭を使えという事です。

 

現場は人間臭いところもあります。

なかなか理屈だけでは割り切れないところもあります。

 

尺貫法など、昔ながらの文化も生きています。

先人たちが伝えてきた知恵や技術は現代より勝るものがたくさんあります。

素晴らしい日本の文化を長く後世に残し伝えていくためには、それがとても大事なことだと思います。

建築には「いいあんばい」「いい 加減」ということも当てはまるんです。

それが職人の粋な技というものです。

 

それでは今日も心に太陽を持って、素敵な一日をお過ごし下さい(*^^*)